四柱推命は中国で「陰陽思想」と「五行説」を起源とする「陰陽五行説」を元にして生まれ、その字の如く、生まれた年、月、日、時間の四つの柱をもってその人の命式を特定し、先天的な性格や運勢、能力や将来の可能性などを推察する占いです。「四柱推命」という呼称は、中国の原書に見ることができず、日本独自のものですが、英語圏で”Four Pillars of Destiny” もしくは”Four Pillars Astrology”と呼ばれているように、既に世界的に使用されています。
元々の発祥である中国では「子平」と呼ばれることが多いようですが、子平とは明の時代に「徐子平」が日干を主体として命理を観る手法を確立し、その的中率が高かったことから子平術として広まったもので、一方で十二支の始まりである子(ね)と、五行の中庸を採る意味での平、(五行では平らであることを良しとする為)ここから子平と言われるようになった、との説もあります。
*陰陽五行説
陰陽五行は「陰陽思想」と「五行思想」の二つから成り立った、紀元前の中国の春秋戦国時代に生まれた自然哲学の思想で、その根本には宇宙のあらゆる現象は生まれては消え、そして循環するという考えがあります。
*陰陽説とは
陰陽思想とはもとは古代中国の易学の考え方で、すべての存在は相反する二つの性質を持つものの調和から成っているとされます。自然界のあらゆる発生・変化・発展は、「陰」と「陽」が存在するために生じ、陰と陽の相互作用はものごとの発生・変化・発展の原動力である、と考えます。陰と陽のどちらかが良くてどちらかが悪いということではなく、陰陽どちらもなくてはならない存在なのでそのバランスが大切なのです。
*五行説と十干
中国古代の学説で「万物は木・火・土・金・水(もくかどごんすい)の5つの元素から成り立つ」とする考え方です。5つの元素は人間の生活に不可欠なもので、その元素は一定の法則で互いに影響を与えあいながら変化し、また循環しているという思想です。
《相生》木は火を生じ、火は灰となり土を生じ、土は金を生じ、金は冷えて水を生じ、水は木を生じる。というように、順番に隣り合う相手を強めるながら、一周すると同じ強さのバランスを保つ陽の関係です。
《相剋》水は火を消し、火は金を溶かし、金(刃物)は木を切り倒し、木は土を押しのけて生長し、土は水をせき止める、というように向かい合う関係は相手の力を抑制する陰の関係です。
この5つの要素で世界は構成されているという考え方です。
この五行に陰陽が組み合わさることで十種類に分類されました。これを十干といいます。
【木】甲(きのえ)乙(きのと)
【火】丙(ひのえ)丁(ひのと)
【土】戊(つちのえ)己(つちのと)
【金】庚(かのえ)辛(かのと)
【水】壬(みずのえ)癸(みずのと)
*干支
この十干に十二支が組み合わさることによって60の干支が生まれ、これを六十干支と呼びます。
天干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10個の要素)と地支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12個の要素)を組み合わせます
これが一巡すると還暦となります。60歳で還暦というのも一巡してまた生まれた時の年の干支に戻るからです。